5.よくかんで食べよう

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ページ番号1012979  更新日 令和4年9月19日

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よく噛んで食べる子どもの顔
良く噛んで食べる子ども

現代人はよく噛まない??

卑弥呼イラスト

ご存じですか「ひみこのはがいーぜ」

中国の古い史記に登場する倭国を治めた女王として知られている卑弥呼。

「ひみこのはがいーぜ」は卑弥呼が過ごした弥生時代の食事形態と現代の食事形態を「噛む」視点から比較し「噛むことの良さ」を伝える子ども向けのキャッチフレーズです。

一説によると、弥生時代の1回の食事の噛む回数は3900回。食事時間は51分。一方で現代の一回の食事の噛む回数は620回。食事時間は11分と言われています。

忙しい現代人は、食事を味わうことより手軽で食べやすい食事形態を好むようになったようです。グルメ番組でレポーターが「口の中でとろけるおいしさ」と伝えると、柔らかいのど越しの良い美味しさを想像します。

そのような現代だからこそ「噛むことの良さ」を伝えるための「ひみこのはがいーぜ」です。

 

【噛むと良いこと8つの効用】

「ひ」… 肥満予防

     よく噛むことで満腹感が得られ肥満予防に。

「み」… 味覚の発達

     よく噛むと素材そのものの味がよく分かるようになり、子どもの味覚の発達に

              つながります。

「こ」… 言葉の発音はっきり 

     よく噛むことで顎が発達し歯並びが良くなります。そのため自然に正しい口の

              開き方ができ、正しい発音が出来るようになると言われています。

「の」… 脳の発達

     よく噛むことは、脳細胞の働きを活発にします。ある動物実験では、固形食を

              与えられ顎を使った動物のほうが、学習成績が良い結果がでたという研究があ

              ります。

「は」… 歯の病気予防

     良く噛むと顎が発達するので、きれいな歯並びとなります。また、歯の根が

              ぐっと張って歯みがきがしやすくなり、むし歯の予防、歯垢がたまりにくい

              ことから歯周炎の予防にもなり、歯に関する病気予防効果が高いことが言わ

              れています。

「が」… ガン予防

     発がん性物質は唾液に30秒つけておくと毒消しの効果があると言われてい

              ます。良く噛むことで唾液と食べ物がよく混じり、がん予防効果があると

              言われています。

「いー」…胃腸快調

     よく噛むことで唾液と食べ物が混じり、口の中から消化が始まります。食

              べ物を細かく砕くことで、胃の蠕動を助け、胃腸の働きを活発にします。

「ぜ」… 全力投球

     一般のサラリーマンとアスリートに対して行った健康調査では、歯並びが

              「良い」人は「悪い」人に比べて能力が上回っていたと言う結果が得られ

              ています。「全力投球」するうえで歯の並び方は大切であることがわかり

              ました。

よく噛んで食べるためには

カレーライスを食べる男性

「良く噛んで食べる」大切さはわかっていてもなかなか実施することは難しいことです。

食卓に「金平ゴボウ」や「酢タコ」が並んでいたら、「噛み応えがありそう」と思いますが

「カレーライス」「ラーメン」が並んでいたら、どんなに「噛むこと」を意識していても「よく噛んで食べる」ことは難しいでしょう。

このように、「よく噛んで食べる」ことは、食べる時の意識ではなく、料理をする(または食材を選ぶ)段階で決まってしまいます。

 

よく噛む食材とは

よく噛む食材を紹介します

【弾力のある食材】

こんにゃく・タコ・イカ・たくあん・肉・フランスパン・あさり(貝類)・干し芋・ドライフルーツ

【固い食材】

せんべい・ナッツ類・軟骨

【繊維質の多い食材】

たけのこ・ごぼう・もやし・青菜・きのこ類・海藻類

 

よく噛むための料理の工夫

1. 加熱時間は短く

  ・野菜を茹でるときは加熱時間を短く(青菜のお浸しなど)

  ・煮込むよりさっと煮る。(例:「金平ごぼう」さっと煮て噛み応えを味わう)

2. 材料を大きく切る

  ・カレーやシチュー・煮物の具材は大きくカット

  ・サラダの切り方も大きめに。(例:キュウリの薄切りを厚切りに)

3. 硬い食材と柔らかい食材の組み合わせで噛む回数がアップ

  例:「里芋の煮物」→ゴボウやレンコン・鶏肉を入れて「炒り鶏」に

4.水分が少ない方がよく噛む

  ・ご飯は固めの方がよく噛む

  ・食パンはトーストした方がよく噛む

子どもは「ひみこのはがいーぜ」高齢者は「フレイル予防」

「ひみこのはがいーぜ」は子ども向けキャッチフレーズ。では私たち大人は「よく噛む」は必要は無いのでしょうか。

「ひみこのはがいーぜ」でも紹介したように、大人でも「肥満予防」「がん予防」「歯の病気予防」効果が期待されます。

生活習慣病が気になる成人期。生活習慣病予防には「運動」「栄養」は思いつきますが「噛むこと」は結びつきにくいことです。

特に、高齢者に対する「噛むこと」の大切さは、健康増進・疾病予防に大きな関わりがあると言われています。

高齢者における噛むことの重要性

「噛むこと」は健康に関してたくさんの効果が期待できます。噛むことで分泌される唾液には、虫歯や口臭の予防効果があります。また、噛むことは筋肉や舌などを意識的・反射的に反応させ、脳や身体に刺激を与えるため、脳の老化を防ぎ運動機能を高めます。また、顎を動かすことが脳への血液の循環を促進させることもわかっています。

高齢者のフレイル予防

高齢者における健康増進のポイントはフレイル予防。フレイルとは、加齢や疾患によって身体的・精神的な様々な機能が徐々に衰えることを言います。

誰もが迎える老年期。そして時には介護を受けながら人生の最期を過ごす方も多い現状。

フレイルを予防することが介護を受けず自ら元気な生活を送ることに繋がるのです。

「噛むこと」は高齢期の元気の源にも値します。

いつまでも美味しく食べるために~8020運動~

「噛むこと」が健康には欠かせないことがわかりました。

しかし、噛むためには噛みしめる「歯」がなければ、美味しく食事を食べることが出来ません。

「8020運動」とは、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動です。20本以上の歯があれば食生活にほぼ満足することが出来ると言われています。

「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いから始まった運動。歯を失わないためにも定期的な検診と、お口の中の手入れも大切なこととなります。

食育ピクトグラムチャレンジレシピ

揚げずにプライパンで焼いて作る「焼き春巻き」

焼き春巻き
春巻きを揚げず、フライパンで焼くため、表面がパリッと、中はしっかり弾力ある春巻きとなります。具材は茹でたささみとと豆苗で歯ごたえがあるとともに、パンチの効いたカレー味が美味しく、簡単ヘルシーなレシピです。
材料(4人分)

鶏ささみ肉…………2本

豆苗   …………1パック

塩    …………小さじ1/4

カレー粉 …………小さじ1

春巻きの皮…………10枚

小麦粉 …………適宜

作り方
  1. 豆苗は2~3cm幅に切っておく
  2. 鶏ささみ肉は沸騰した湯で茹でて細かくほぐす
  3. 豆苗・鶏ささみ肉を合わせ、カレー粉、塩をまぶしてなじませる
  4. 3の具を春巻きの皮で包み、水溶き小麦粉をのりにして閉じる
  5. フライパンに4を並べ、弱火で両面きつね色になるまで焼く(油は引かない)

 

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部 健康づくり課 健康づくり室
〒413-8550 熱海市中央町1-1
電話:0557-86-6294 ファクス:0557-86-6297
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。